AIイラストの遊び方

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※この記事はchichi-pui様主催のAICollectionアドベントカレンダー8日目の記事になります。


皆さんこんにちは。
らけしで(@lakeside529)と言います。

この度はお足元の悪い中、私のFANBOXまではるばるご足労いただきまして、誠にありがとうございます。

あ、傘はそちらに置いていただければ…
あー!土足はだめです。靴は脱いでください。
はい、ありがとうございます。


ようこそいらっしゃいました。

光栄にも、アドベントカレンダーにお誘いいただきまして、この記事を書かせていただいております。


さて、アドベントカレンダーのお題について、鉄火さんからは「画像生成AI関連であれば何でも良いです」とお聞きしていました。

なので私の好きなように語らせてもらおうかと思ってます。


題して、
"AIイラストの遊び方"
です。


私は、昨年10月頃からAIイラストを触り始めました。
そこから5か月半。
ずっと、ほぼ毎日遊んできました。

ですがその遊び方は同じではなく、結構色々なことをやってきました。

なので今回は
AIイラストには色んな遊び方があるんだよ 
お節介にも紹介していこうのコーナーです。

知っとるわ!!!

っていう人も多い話かもしれませんが、ご容赦ください。


遊び方①から⑤まであります。
では、よろしくお願いいたします。



遊び方①:思い描いたイラストを生成する



これは言わずもがなで、多くの人がこれをやりたいがためにAIイラストを始められていると思います。これがメインの遊び方のはずです。

好きなテーマ・好きなキャラ・好きな画風。

作り出せるイラストはまさに無限の可能性を持っています。

これだけでお腹いっぱいな人も多いとは思ってます(笑)

しかしまあ、せっかくなので、これ以外の遊び方を紹介します。


遊び方②:プロンプト探し



私のAIイラストの初めのモチベーションは、プロンプトを研究することでした。
凄く便利なプロンプト、凄く面白い効果があるプロンプト、綺麗になるプロンプト、剣が上手に持てるプロンプト、などを探していました。

今でもそういったプロンプトを見つけて共有してくださる方はいますが、これをメインに活動している人はかなり少なくなったように思います。

理由としては色々あると思っていて、

1.モデルの進化で簡単なプロンプトで綺麗なイラストを生成できるようになった
2.追加学習によってプロンプトへの効きが低下しているモデルが多い
3.AIイラストをやっている人以外からの評価が増えた(絵として見られる)
4.投稿サイトでプロンプト全文を公開するスタイルが主流になった
5.「もうこれは既知だろうな」と思ってわざわざ公開していない

などが考えられます。

5.の方がどれだけいらっしゃるかはわかりませんが、これについてはちょっと伝えたいことがあります。

今ではかなりの数の有用なプロンプトが色んな方に発見され、辞書サイトも多くできあがっています。
しかし、網羅などはできませんし、凄く良いプロンプトなのに見逃していることも多いです。

例を挙げると、私は"OOTD"という呪文をつい最近まで知りませんでした。
"Outfit Of The Day(今日のコーデ)"の略で、色々な服が出て来る便利な呪文です。
10月下旬にはTwitterで話題になっていたようですが、見逃していましたね。



こういうことがあるので、是非おすすめの呪文があれば、既知を恐れず公開していただきたいのが私の本音です。そういう情報、欲している人多いと思ってます。


ところで、このOOTDというプロンプトって、遊び方①だと出てこないと思いませんか?
「こんな感じのイラストが作りたい!」で、「今日のコーデ」という発想に至るとは私には思えません。

それよりも、「何か色んな服をランダムに着れるような便利プロンプト無いだろうか」とか、「OOTDっていう略語があるけどこれを入れたらどうなるんだろうか」というのがキッカケだと思うのです。

必ずしもイラストという最終アウトプットにならなくても良い。
生成したいイメージが無くてもいい。
これはAIイラストならではの遊び方だと思います。



みんな使いたくなるような素敵な効果をもつプロンプトが、まだまだ誰にも見つかることなくどこかに眠ってるんだろうな、と私は思ってます。

プロンプトは、その英単語としてのイメージとは大きく異なる効果を持つこともあります。

例えば、私は以前、"Synesthesia"というプロンプトを見つけたよ、というツイートをしました。
Synesthesiaは、"共感覚"という意味ですが、rainbowに似た"虹色"の効果があります。rainbowと違って"虹そのもの🌈"が出現しないので、七色に光らせたいと思ったときに便利で、今でもたまに使っています。

"共感覚"には"虹色"のイメージは無いですよね?
"共感覚"で画像検索すればなんとなくわからなくもないですが、これだけ顕著に出るのは不思議だと思います。




これはNovelAIのイラストですが、ローカルモデル主流の今でこそ光るプロンプトがあるかもしれません。
もちろんNovelAIやHolaraにも、まだ知られていない便利な呪文があるかもしれません。


確かにプロンプト研究をせずとも綺麗なイラストを作ることはできるようになりました。
いくらプロンプト研究をしても達成できない表現を、LoRAなど追加学習を活用することでできるようにもなりました。
ChatGPTを使って手軽にプロンプトを作り出すこともできるようになりました。

しかし、面白いプロンプト、便利なプロンプトを探求する楽しさはまだ残っているはずです。




遊び方③:「うちの子」を作る



AIイラストにおいて、「うちの子」は非常に重要だと思っています。

私自身、実は初めは抵抗がありました。
これまであまり創作に触れてこなかった人間としては、自分の嗜好を反映した存在を表に出すことは"恥ずかしい"と思ってしまっていました。

ですが、「うちの子」を真剣に考えてから、私の創作への意欲は大きく変化しました。

AIイラストの生成スピードが速すぎるあまり、私は「作りたいもの」がどんどん無くなり、「何をつくったらいいんだろう」と思うことがありました。
「うちの子」を作ってからは、ほとんどその悩みはありません。

・「お題」とうちの子を組み合わせる
・うちの子のストーリーを考えてイラストにする
・うちの子とよその子の関係性を考えてコラボイラストをつくる
・うちの子をAITuber化する(現在進行中)

など、やれることはいっぱいあり、AIイラストの枠も超えて、どんどん創作意欲が沸いています。

もし、まだ「うちの子」を作っていない方は、是非作ってみてください。

私のように4人も作る必要はないです(笑)
まずは1人で十分だと思います。

しかし、名前は必須です
自分からの愛着も、他の人からの愛着も、名前があるか無いかで大きく変わります。
簡単なストーリーもあるとなお良いですね。






遊び方④:WebUIの機能を弄る



これはローカルを利用されている(paperspaceなどクラウドを含む)方限定ですが、Automatic1111のWebUIには多すぎるほどの拡張機能があります。

最近話題の拡張機能であるControlNetLatentCoupleなどは、ステスロスさんが以下の記事で重要な情報をまとめてくださっています。
https://note.com/stelsray/n/n4af1a4eaad1b#0130667e-702b-454f-8287-dd9435404c7c


ControlNetは"遊ぶ"というよりも、まさに世界を変える技術でしたね。
「この構図でこのシーンを生成したい!」という確固たるイメージがある場合は必須の技術と言えるでしょう。






あとは、皆さんご存じマージ。あるいは階層マージ
https://github.com/bbc-mc/sdweb-merge-block-weighted-gui

これによって、モデルとモデルを組わせて「自分だけのオリジナルモデル」が作れます。
多くの方が公開されてますね。

自分の好みになるよう、そして安定してイラストが生成できるよう、マージモデルを探求する。

23年1~2月のトレンドはこれだった気がします。

今でも、数多くのマージモデルが誕生しており、かたらぎさんが多くをまとめてくださっています。







他にも、去年からある拡張機能として、

視差画像を作ったり

https://github.com/thygate/stable-diffusion-webui-depthmap-script



モザイクアートを作ったり。


https://github.com/arcanite24/img2tiles

そういえば、AIアートグランプリで、似た作品が佳作に選ばれてましたね。




私がやったら基本的に集合体恐怖症的なものしかできなかったので、素敵な使い方する人が現れてほしいです!

(↓こっちの方が高機能かも)
https://github.com/1ort/img2mosaic



あとは、Deforumというアニメーションが作れたり。


https://github.com/deforum-art/sd-webui-deforum

Deforumは決して"簡単"ではない(故に流行らなかった…)のでおすすめはしませんが、根気強く取り組めばAIらしい動画が作れます。




と、色んな機能があります。
上手く使いこなせば、これまでにない表現の作品が作れるので、やりがいはあるかなと思います。

中には日本語でまとめられた記事が無くGitHubのreadmeと睨めっこしながらチャレンジするしかないものも多いですが、そういった内容をまた情報共有してもらえると、AIイラスト界隈がさらに賑わうと信じているので、是非。



遊び方⑤:追加学習



追加学習をローカルやクラウド上のGPUで行う。
今はLoRAという技術が主流ですね。

これは今、非常にホットな遊び方です。

「欲しいものはプロンプトではなく追加学習でつくる」
これがトレンドになりつつあります。前提知識等は必要ですが。

これの一番メリットは、プロンプトだけでは達成不可能な表現・安定性を得ることができるということです。

しかし、こちらについては私自身やっておらず、深くは語れません。
おそらく他のアドベントカレンダー参加者の方が書いてくれることを願って、割愛します。
(カレンダー前半だからこそできる秘技:人任せ)



終わりに

なぜこの記事を書いたかと言うと、まだこれらに手を出していない方は、是非やってみてほしいからです。

私は、プロンプト研究も、うちの子作成も、拡張機能も、色々触ったもの全て楽しく遊べました。
なので同じように、「やってみたら楽しかった」という人がいるはず、と思っています。

(追加学習はやってませんけどね!楽しそうだとは思います)

ちょっといつもやっていることに飽きた時、
何かに躓いた時、
モチベーションが下がった時に、
何か新しいことやってみようかな…と思ってふとこの記事を見て、新しい挑戦、新しい楽しさの発見のきっかけになれば嬉しいです。



宣伝①

2023年4月8日(土)、川崎市産業振興会館 4F 展示場にて、
AIイラスト専門の展示即売会「AI COLLECTION」が開催されます!
https://cl.chichi-pui.com/

グッズの販売や、作品展示があります!

私の作品も展示されます!


気合入れて作ったやつが展示されるので、是非見に来てくださいね。
なお私も行く予定をしております!!




宣伝②

現在、ちちぷいさんのサイトで
「AIイラストファンタジー 〜サラトバ4ヶ国対抗戦〜」
が開催されております!

自由な発想でイラストを投稿してください!
https://www.chichi-pui.com/events/ai-fantasy/

また、世界観や設定を作り出したユーニャルーラさんの記事も是非ご覧ください。

私も制作お手伝い・運営をさせてもらってます。
そのあたりの経緯とか(愚痴とか)はこちら。
こっちは見なくても困らないです(


サラトバ企画、とても賑わっていて、非常に嬉しいです。

今日も入れて、まだ4日間残っているので、まだ参加されてない方がもしいらっしゃったら是非今すぐ参加してください!






では、本当に終わりです。
読んでいただきありがとうございました。