自分の作風を作るという話

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はじめに


AI COLLECTION開催おめでとうございます。
こちらのイベントのお祝いのアドベントカレンダーにお誘いいただきました、ねむと申します。本業はイラストレーターでして、かつては某中高生向けファッション誌で連載イラストを描いたりしておりました。

今回何を書こうか色々考えたのですが、緊急性もなくのんびり読んでいただける記事をと思いました。
記事をお読みの方でもAIイラストを生成されている方、これから始めたい方、いろいろな立ち位置の方がいると思いますのでどのポジションの方でも読んでいただけるような内容にしたつもりです。気軽に流し読みくださいませ。


自分の作風とは?

さてさて、AIイラストの生成を始めた当初「うわー!なにこれすごい!」と思っていただけでしたが、そのうちに「あの人のあの感じどうやって出してるの?」「こういう絵が作りたい!」と言うような欲がたくさん出てきました。

AIイラストは現状ある程度の環境がありさえすればスタート地点が「それなりに完成されたイラスト、似た作風のイラスト」が作れるので、だれが作った作品なのかというものがとても分かりにくいというのがあります。
生成することに喜びがあり、成果物を見て満足!で完結しているのであればそれでいいのですが、見てもらってリアクションを貰ってモチベーションが上がるということもあるかも知れません。
そう思ったときに「その人の作風」をある程度確立しておくと強いな、と思ったのでそれをまとめます。


①イラストを構成する要素としての描線や色遣い、デフォルメ加減、そういったその人の絵だと認識させる要素を作ること。

追加学習などによって独自の画風を生み出すことは出来ると思いますが(私も自分の絵を学習させたいと思っています)、なかなかに敷居が高いイメージです。
しかしそこまでしなくても「これはあの人の作品であろう」までは作れるし、そこを追求することによって得るものは色々とあると思います。
そして②と組み合わせればそれがその人の作風になります。
(もちろん色々な画風を使うのも全然いいのですが主軸を作っておくといいかな、というところです。)

②「〇〇と言えばあの人」と思うまでにコンテンツを育てること。

好きなものでずっとそれを作りたい、というようなコンテンツがあれば継続してそれを生成することをお勧めします。
一度ドラゴンの絵を載せただけではそういうのも好きなんだ、程度の認識かもしれませんが、毎日ドラゴンの絵を載せていたら「ドラゴンと言えばあの人」という印象を付けられるということです。
同様に性癖もそういった認識をされるように出来ます。
テーマはかぶってしまっても問題はないです。
例えば可愛い女の子を生成する人はたくさんいますが、その中で絶対に〇〇という要素を入れるというルールを決めておけば、いずれ〇〇という要素が入っていると「あ、あの人の絵だ」となっていくと思います。もしくはキャプションでも区別をつけることもできます。
もしくはある程度の人たちの中で認知されている「うちの子」という概念がありますが、そういうものを設定するのもいいと思います。
結局のところ認知されることはその人とその人の持っているコンテンツが結びつくことなので、あまり変わらずに継続されていくものが一番です。


好きは強いということ、楽しいが大事ということ

認知がどうこうと書きましたが、結局はなんか好きなものを認知されるのって嬉しいし楽しいよねというところです。
10月11月にぶわーっと増えたAIイラスト生成人口ですが、生成するモチベーションを維持するには「楽しい」という気持ちがないときついのかなと思います。それが自分の需要を満たす成果物の収穫であれ、SNSの交流であれ、一人でも多くの方の楽しむ気持ちが続くといいなと思っています。

この辺の話は時々Twitterのスペースなどで話しているので、機会あったらお話ししましょう。



これは余談ですが印象に残るイラストを作るには情報量の多さ(そしてその情報の方向性がきちんとあること)が大事です。
ただ何もない背景で女の子が笑っているだけでは「可愛い女の子が笑っている」という情報しかありませんが、背景や小物によってその笑っているシチュエーションが想像出来ることによって性格や状況を想像できます。その結果印象深くなるのです。
これを意識するとイラストを作る目線が少し変わるかもです。
こういうテクニックの話もまた今度していこうかと思います。


自分の好きな感じのイラストを生成してみよう!

というわけで、概略としては楽しく好きなものを好きなように作ったらいいよね、という記事でした。
ここで終わりでもいいのですが、どうせなので私のこだわりの絵の組み立て方を順を追って書いていこうと思います。
※とても画像が多いです。

なお私はプロンプトの管理は私はディスコードでしております。ここに定型文を突っ込んでコピペしてく感じ。モデルを変えたら更新していったり検証していったりでなかなかカオスです。



まずはNP(ネガティブプロンプト)を入れます。
(worst quality, low quality:1.4),bad anatomy, bad hands, error, missing fingers, extra digit, fewer digits,(long body:1.8),(blush:1.5),(text:2),[3d],(poorly eyes:1.3),(effect:2)
奇形除けと変なエフェクトを避けたいというところでこんな感じ。
そして狙う感じの画風をポジティブプロンプトに入れていくのですが今回は一から組んでいく感じでどう画像が変わるかを載せていきます。

なお使用モデルは自作マージのモデルです。モデルは基本的に「プロンプトが比較的従順」「自分が使いたくないモデル、もしくはその派生モデルが混ざっていない」あたりを基準に選んでいます。

というわけでプロンプトなし
一枚目の子が好きです。勝気な顔が好き。



容姿1girl,eyelashes,pink hair,chignon,Gothic blouse,balloonpantsを入れる
balloonpantsは風船になってしまう…そんな気はしていましたがまぁいいでしょう、可愛いし。ちなみにピンクの髪の子は顔色が華やかで青色の子は青っぽくなります(私調べ)。



クオリティ系プロンプトを追加(最後に調整してもいいし入れなくてもいい)



女の子の属性はひとまずこれだけにして画風調整です。

マットな画面を作りたいのでflatcolorを突っ込む
大体いつも強調を入れてます。



弱めに入れていたNPの3Dを普通に入れる
あんまり変わらない気持ち…?



イラストの方向性を指定
更にマットな雰囲気に。塗りの感じは結構バラバラ。



描線の指定
アウトラインがきっちりしていないものがすきなのでこの辺は色々と入れたり抜いたり…



秘技、重ね掛けでござる。



outlineの太さを指定
これは太いタイプ



これはメリハリのある線という指定



メリハリというか繊細さだけが前に出ている気がする…
ということで両方入れてみました



謎ファッション…

詳細は描き込め!という指定
装飾を描き込み始めましたね。



chibiを入れる
顔をデフォルメしていきたくなったのでchibiを入れます。ちびキャラも出ます。







ここから描線を調整したり色々して…




完成!
ここまでだいぶ濃い色満載で目が疲れたことでしょう…
カラーリング変えて植物を足したこのgreenの女の子で癒されてください。



なおメインプロンプトは
1girl,eyelashes,chignon,Gothic blouse,balloonpants
となっております。
みなさんもこのプロンプトをぜひ色々いじってみて下さい✨

おしまい。




この記事は以下のイベントに寄せてAI生成にまつわるあれこれの記事となります。
AI COLLECTION アドベントカレンダー開幕!|鉄火|note
https://note.com/tekkatekka/n/n28dfbbfbb3c2

他の参加者さんの情報などはこちらに。
ぜひぜひ記事も読みに行ってくださいね!


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2023年4月8日(土)に川崎市産業振興会館で開催とのこと。
詳細は以下に。
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興味のある方は足を運んでみて下さい✨

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以下、生成して好き!ってなったイラストのおまけ。